みやけんさんのご厚意により、ピック及びカバレージをとらせていただきました。ということで、以下の文章は私なりにカバレージっぽくお伝えします。
三連休真ん中の日曜日。千葉市民会館には44名のドラフトジャンキーが終結した。
フォーマットは一昨日発売されたばかりの「M11」によるドラフト2回各三回戦と、トップ8によるドラフトシングルエリミネーション。
基本セットらしさと強力なカードを併せ持つ「M11」は、初心者から玄人まで様々な遊び方のできる良セットだ。
今回は、決勝に残った8名から、世界選手権2006優勝者、「魔王」こと三原槙仁のピックを見てみよう。
<1パック目>
1《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》
他の候補《縮退/Diminish》
「M10」で初登場以来、リミテッドで活躍し続ける良クリーチャー。
2《リリアナの死霊/Liliana’s Specter》
他の候補《雲の十字軍/Cloud Crusader》
続けて黒い飛行戦力をピック。
3《竜髑髏の山頂/Dragonskull Summit》
他の候補《目潰しの魔道士/Blinding Mage》《蒼穹のドレイク/Azure Drake》
カードで色を伸ばすのではなく、ランドによる安定を選んだ。筆者としては《蒼穹のドレイク/Azure Drake》から青黒飛行ビートを狙って行きそうなものだが。
4《突き刺す苦痛/Stabbing Pain》
強い除去ではないが、コンバットトリックにも使えるため点数はそこそこ。
5《破門/Excommunicate》
早くも黒のないパックが登場。仕方なく白の優良除去。
6《精神腐敗/Mind Rot》
他の候補《定業/Preordain》
7《湾口の海蛇/Harbor Serpent》
1パック目ということもあり、単純に点数の高いカードをピック。青相手の試合では一枚で完封できることもある、強力なクリーチャー。
8《大将軍の斧/Warlord’s Axe》
9《男爵領の吸血鬼/Barony Vampire》
10《魔術師の金庫/Sorcerer’s Strongbox》
11《石のゴーレム/Stone Golem》
1周して戻ってきた。デッキに入らないカードではないため、ラッキーなピックと言える。
12《秘本掃き/Tome Scour》
13《ゴブリンの長槍使い/Goblin Piker》
14《スズメバチの一刺し/Hornet Sting》
1パック目終了時点で黒は確定。
しかし、上がファーストピック《ナントゥーコの影/Nantuko Shade》から黒に突き進んでおり、危険な状況に見える。
<2パック目>
1《グレイブディガー/Gravedigger》
他の候補《目潰しの魔道士/Blinding Mage》《セラの天使/Serra Angel》《復讐に燃えたアルコン/Vengeful Archon》
やけに白の強いパック。個人的な印象では、「M11」では1パックの中に特定の色が固まることが多い気がする。序盤のピックではシグナルを深読みしすぎず、自分のデッキに入るカードを集めた方がいいだろう。
2《雲の精霊/Cloud Elemental》
他の候補《嵐潮のリバイアサン/Stormtide Leviathan》《棍棒のトロール/Cudgel Troll》
ここで青へ。
3《黒騎士/Black Knight》
他の候補《稲妻/Lightning Bolt》《精神腐敗/Mind Rot》
この時点で赤についてはランドしかないため、強力な黒のクリーチャーを優先。
4《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》
他の候補《サイクロプスの剣闘士/Cyclops Gladiator》
2枚目のバンシー。シグナルが下に伝わっている証拠だ。しかし、黒の強力レアを上に送る結果となった。
5《グレイブディガー/Gravedigger》
他の候補《闇の後見/Dark Tutelage》
これも2枚目。
6《血の座の吸血鬼/Bloodthrone Vampire》
他の候補《墓場からの復活/Rise from the Grave》
《グレイブディガー/Gravedigger》との相性もいい、軽量クリーチャー。
7《血の署名/Sign in Blood》
他の候補《魔性の教示者/Diabolic Tutor》
8《聖句札の死者/Phylactery Lich》
ワンチャンス、ゲームを決めてくれる一枚。
9《焼却/Combust》
ナイスサイドカード
10《スズメバチの一刺し/Hornet Sting》
11《墓暴き/Disentomb》
12《ゴブリンの長槍使い/Goblin Piker》
13《狩人の饗宴/Hunters’ Feast》
14《ドラゴンの爪/Dragon’s Claw》
タッチカラーを模索するも、決め手となるカードはない印象。
この時点では青に絞られたかに見え、サイドから赤を追加してもよさそうな感じ。
<3パック目>
1《破滅の刃/Doom Blade》
他の候補《模範の騎士/Knight Exemplar》《組み直しの骸骨/Reassembling Skeleton》
骸骨は《血の座の吸血鬼/Bloodthrone Vampire》とのコンボが強力。しかし、確定除去には敵わない。
2《グレイブディガー/Gravedigger》
3枚目。
3《放蕩紅蓮術士/Prodigal Pyromancer》
他の候補《稲妻/Lightning Bolt》《夜の子/Child of Night》
ここで赤の強力カードが2枚登場。上二人は赤をやっていないということであり、これからの強力カードを期待できる。3パック目で流したはずの色が溢れてくるのは、苦しいドラフトの中でたまにあること。見た瞬間ピックしていたのが印象的だった。
4《夜の子/Child of Night》
5《躁の番人》
他の候補《突き刺す苦痛/Stabbing Pain》
アーティファクト破壊は貴重である。
6《突き刺す苦痛/Stabbing Pain》
他の候補《血の峠の狂戦士/Berserkers of Blood Ridge》
7《強迫/Duress》
他の候補《チャンドラの吐火/Chandra’s Spitfire》
全体的に呪文の性能が高い「M11」では、強力なカード。
8《秋の帳/Autumn’s Veil》
悩みつつも他にとるものもなく。
9《朽ちゆく軍団/Rotting Legion》
戦線を支える巨大生物。
10《焼却/Combust》
2枚目。青及び白とのマッチアップで効果を発揮するだろう。
11《冥界の恐怖/Nether Horror》
この順目でとれるのはラッキー。
12《野生の喚起/Wild Evocation》
13《聖なる力/Holy Strength》
14《狩人の饗宴/Hunters’ Feast》
タッチ色を決めるタイミングが印象的だった。しかしながら、それほど赤の強力カードはなく、デッキとしては「早くドミニオンがやりたい」レベルだそうだ(会場には人気ゲーム「ドミニオン」の卓が立っており、ドロップした人たちの楽しみとなっている)。
<デッキ>
生物(15)
1《夜の子/Child of Night》
1《血の座の吸血鬼/Bloodthrone Vampire》
1《黒騎士/Black Knight》
1《リリアナの死霊/Liliana’s Specter》
1《男爵領の吸血鬼/Barony Vampire》
1《放蕩紅蓮術士/Prodigal Pyromancer》
1躁の番人
3《グレイブディガー/Gravedigger》
2《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》
1《冥界の恐怖/Nether Horror》
1《石のゴーレム/Stone Golem》
1《朽ちゆく軍団/Rotting Legion》
呪文(8)
2《突き刺す苦痛/Stabbing Pain》
1《血の署名/Sign in Blood》
1《精神腐敗/Mind Rot》
1《魔術師の金庫/Sorcerer’s Strongbox》
1《大将軍の斧/Warlord’s Axe》
1《強迫/Duress》
1《破滅の刃/Doom Blade》
土地(17)
1《竜髑髏の山頂/Dragonskull Summit》
16基本地形
3枚の《グレイブディガー/Gravedigger》と2枚の《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》が強力な黒ビートダウン。残念ながら決め手となるレアも、強力なシナジーもない。それでも綺麗なマナカーブにまとめ、途切れなく戦線を保てるデッキに仕上げた。
準々決勝
三原槙仁(黒t赤速攻)VS須藤琢夫(黒青コントロール)
Game1 先手須藤 お互いマリガン無し
須藤の《血の座の吸血鬼/Bloodthrone Vampire》に対し、三原も《夜の子/Child of Night》をプレイし、これは互いが相討ちとなる。その後も、三原が《リリアナの死霊/Liliana’s Specter》をプレイすれば、須藤は《予感/Foresee》でアドバンテージを回復する。
シーソーゲームは続き、三原の《グレイブディガー/Gravedigger》から《夜の子/Child of Night》を回収、さらに《朽ちゆく軍団/Rotting Legion》というプレッシャーに対して、須藤は《朽ちゆく軍団/Rotting Legion》を《暗殺/Assassinate》、《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》を《マナ漏出/Mana Leak》と一歩も引かない。
7ターン目、須藤は長考の果てに《リリアナ・ヴェス/Liliana Vess》をプレイ。ディスカード能力で三原から《破滅の刃/Doom Blade》を奪う。返しに三原は《リリアナ・ヴェス/Liliana Vess》にアタックして忠誠値を減らし、再びの《グレイブディガー/Gravedigger》で《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》を回収。
続く8ターン目、須藤は《リリアナ・ヴェス/Liliana Vess》のディスカード能力を起動。しかし、残る忠誠値は3で、三原のアタックを考えると、次のターンにサーチは出来ない。「失敗した(このターンでサーチすべきだった)」と軽くつぶやきつつも《氷の牢獄/Ice Cage》を《夜の子/Child of Night》にプレイし、《冥界の恐怖/Nether Horror》をプレイ。返しに三原は《リリアナ・ヴェス/Liliana Vess》にアタックして忠誠値を1にへらしつつ、《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》をプレイ。
須藤は最後までこれを除去できず、圧敗。須藤の手札は三原の黒い軍勢の前に無力な《破滅の刃/Doom Blade》。
須藤0-三原1
Game2 須藤は後手を選択 共にマリガンなし。
三原の《リリアナの死霊/Liliana’s Specter》を須藤が《マナ漏出/Mana Leak》してゲームスタート。返しに須藤は帰ってきた知恵の蛇こと、《巻物泥棒/Scroll Thief》をプレイ。三原は《放蕩紅蓮術士/Prodigal Pyromancer》を置いてみるが、須藤の軍勢はいずれもタフネスが高い。須藤は悠々とアタックして追加ドローを得つつ、サイドカードである《沼の略奪隊/Bog Raiders》をプレイする。
このクロックに対抗すべく三原も《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》をプレイするが、須藤は《囁き絹の外套/Whispersilk Cloak》をプレイし、《巻物泥棒/Scroll Thief》に装備してアタック。クロックとアドバンテージを揃えつつ除去できない、強力生物の誕生だ。三原は二枚目の《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》をプレイし、ダメージレースへと持ち込む。
須藤は《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》の片方を《暗殺/Assassinate》しつつ、《男爵領の吸血鬼/Barony Vampire》をプレイ。三原は7ターン目にも関わらず土地が4枚で止まっており、一気に展開できない。
ここでライフは三原7に対し須藤7。先手である分、何もなければ《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》と《放蕩紅蓮術士/Prodigal Pyromancer》により、三原が殴り勝つこととなる。しかし、須藤はここで弱くなった変異種である《水の召使い/Water Servant》をプレイ。
次ターン、三原は《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》でアタックしつつ《黒騎士/Black Knight》をプレイ。須藤のライフを4とし、2マナを残してターンを渡す。
何かあるのか、須藤はしばし考えるが《囁き絹の外套/Whispersilk Cloak》を《水の召使い/Water Servant》に装備してアタック。
三原の手に対抗策はなく、須藤勝利。
須藤1-三原1
Game3 三原先手 両者マリガンなし
三原の《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》に対し須藤が《予感/Foresee》という重い立ち上がり。三原は《黒騎士/Black Knight》を追加するも、須藤は《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》をしっかり《暗殺/Assassinate》しつつ《臨海の護衛/Maritime Guard》プレイ。《石のゴーレム/Stone Golem》に対しては《組み直しの骸骨/Reassembling Skeleton》と盤面を膠着させる。
三原はこの状況を打開すべく《グレイブディガー/Gravedigger》で《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》を回収するが、須藤は《沼の略奪隊/Bog Raiders》と《男爵領の吸血鬼/Barony Vampire》をプレイして、数で押すプランに以降。
8ターン目、三原の《黒騎士/Black Knight》アタックを須藤は複数ブロック。《沼の略奪隊/Bog Raiders》と《黒騎士/Black Knight》が相打ちに。三原は《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》をプレイ。ライフは三原11の須藤11というイーブン。
次なる9ターン目、三原の全突撃に対し、須藤は《破滅の刃/Doom Blade》で《石のゴーレム/Stone Golem》を除去。この損失を埋めるべく、三原は《グレイブディガー/Gravedigger》から《黒騎士/Black Knight》回収してプレイ。
盤面が三原優勢へと傾く中、須藤は《リリアナ・ヴェス/Liliana Vess》をプレイして、「あるカード」を山札のトップへ。
三原はエンドに《突き刺す苦痛/Stabbing Pain》で《臨海の護衛/Maritime Guard》を寝かせ、次のターン、プレイヤーに対して全軍突撃全。須藤のライフを1まで追いこむ。
さらに三原は《墓暴き/Disentomb》で《グレイブディガー/Gravedigger》を回収しつつ、手札から躁の蛮人をプレイして、勝利を決定づけようとする。
返しのターン、須藤は先ほどサーチしたカードをそのまま戦場へ。
《白金の天使/Platinum Angel》。
さらに、須藤は有り余る手札とマナから、《囁き絹の外套/Whispersilk Cloak》をプレイする。
……躁の蛮人さえ、さっきのターンに出さなければ!
三原、天使への《囁き絹の外套/Whispersilk Cloak》装備を防げず、そのまま敗北。
須藤2-三原1
決勝戦
谷口雄亮(緑赤ビッグマナ)VS須藤琢夫(青黒中速コントロール)
三原を下した須藤が決勝へ。
Game1 首藤先攻。 須藤1マリガン、谷口キープ。
初動は須藤の《臨海の護衛/Maritime Guard》に対して谷口《エルフの大ドルイド/Elvish Archdruid》。須藤はさらに《マーフォークの君主/Merfolk Sovereign》をプレイし、強化された《臨海の護衛/Maritime Guard》でアタック。対する谷口は《大蜘蛛/Giant Spider》をプレイし、戦場を固めようとする。
須藤は更に《冥界の恐怖/Nether Horror》で攻勢に出るが、谷口は《耕作/Cultivate》と《寺院の鐘/Temple Bell》で着々とマナベースを構築し、ビッグマナ勝負へと盤面を移行させる。
6ターン目、須藤のアタックで《冥界の恐怖/Nether Horror》と《大蜘蛛/Giant Spider》が相討ち。谷口は《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》をプレイしつつ《溶岩の斧/Lava Axe》。ライフが首藤13、谷口14と逆転する。
7ターン目、須藤は《マーフォークの君主/Merfolk Sovereign》と《臨海の護衛/Maritime Guard》でアタック。谷口は君主を《エルフの大ドルイド/Elvish Archdruid》で強化された《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》でブロックして相打ちとする。
須藤、「あ、ミスった」と苦笑。大ドルイドによる強化を失念していたらしい。気を取り直して《水の召使い/Water Servant》プレイ。
谷口は返しに《稲妻/Lightning Bolt》を《水の召使い/Water Servant》に。しかし、死なない。谷口もまた「ミスった」と呟く。こちらもタフネスを3と見間違えていたらしい。仕方なく、《燃えさし運び/Ember Hauler》を起動し、無理矢理《水の壁/Wall of Water》を除去。
8ターン目、首藤は《占いフクロウ/Augury Owl》しつつ、《リリアナ・ヴェス/Liliana Vess》でディスカードを強制。谷口の手から《森/Forest》が落ちる。 谷口が握りしめているのは《火の玉/Fireball》。土地は9枚あるが、須藤のライフは二桁。PWを潰せる生物もいないため、《火の玉/Fireball》を《リリアナ・ヴェス/Liliana Vess》に。
9ターン目、須藤は《冥界の恐怖/Nether Horror》プレイ。谷口は《棍棒のトロール/Cudgel Troll》と《斑の猪/Brindle Boar》を展開。
10ターン目、須藤は《泥沼病/Quag Sickness》で《棍棒のトロール/Cudgel Troll》を除去。さらに《精神腐敗/Mind Rot》で谷口の手札を攻める。谷口は《チャンドラの憤慨/Chandra’s Outrage》で《冥界の恐怖/Nether Horror》を除去しつつ生き残ったクリーチャーでアタック。お互い《寺院の鐘/Temple Bell》でドローを続けているため、脅威が途切れてくれない。
さらに、須藤は《リリアナの死霊/Liliana’s Specter》プレイし、《エルフの大ドルイド/Elvish Archdruid》を《暗殺/Assassinate》。二連続で土地を引いてしまった谷口は、《寺院の鐘/Temple Bell》から無理矢理《針刺ワーム/Spined Wurm》を持ってきてプレイ。
ここで須藤が《予感/Foresee》すると、4枚の中にしっかりと《囁き絹の外套/Whispersilk Cloak》と《白金の天使/Platinum Angel》のコンボが!
しかし、マナの関係で、その成立は次のターンに持ち越されることに。須藤はひとまず《男爵領の吸血鬼/Barony Vampire》と《囁き絹の外套/Whispersilk Cloak》をプレイし、エンド。
次のドローに谷口は思わず「来た」と喜ぶ。それは《紅蓮地獄/Pyroclasm》。
か弱い生物が一掃され、場には谷口の巨大生物だけが残る。
次のターン、須藤は《白金の天使/Platinum Angel》をプレイし、《囁き絹の外套/Whispersilk Cloak》をすぐに装備。
「あれ?」
谷口、《寺院の鐘/Temple Bell》を起動するが、解決策はなく。
谷口0-須藤1
Game2 谷口先攻 谷口1マリガン。須藤は悩みつつもキープ。
谷口は《燃えさし運び/Ember Hauler》からビートダウン体勢。須藤が放つ《難題のスフィンクス/Conundrum Sphinx》《冥界の恐怖/Nether Horror》という脅威を2枚の《チャンドラの憤慨/Chandra’s Outrage》で退かし、ライフを10まで削る。須藤はたまらず《燃えさし運び/Ember Hauler》を《暗殺/Assassinate》。レスポンスでショック能力が起動され、須藤のライフはわずか8。
戦場が綺麗になったところで、谷口が追加した《棍棒のトロール/Cudgel Troll》を須藤が《取り消し/Cancel》。返しのメインで須藤が《白金の天使/Platinum Angel》を出すも、谷口は躁の蛮人でこれを破壊。
さすがにこれ以上の脅威はないか、と思いきや、須藤は《嵐潮のリバイアサン/Stormtide Leviathan》をプレイ。盤面は完全に須藤有利に。
返しで谷口は《針刺ワーム/Spined Wurm》を出してみるが、リバイアサンの前では木偶の坊。
続いて須藤は《占いフクロウ/Augury Owl》《リリアナの死霊/Liliana’s Specter》《組み直しの骸骨/Reassembling Skeleton》と一気に展開する。リバイアサンが殴って、ライフは須藤8、谷口12。
続く10ターン目、谷口は満を持して8点《火の玉/Fireball》を須藤に撃ち込む。
しかし、須藤の手には《マナ漏出/Mana Leak》が。
谷口0-須藤2
LMC#284 優勝者は、須藤琢夫!
……ということで、初めてカバレージらしきものを書いてみました。
めちゃくちゃ難しいですね。一本あたり観戦含めて約2時間半と、結構な時間がかかってしまいました。
特に「カードが発売されたばかりの限定戦」だったため、カード名もデッキもアーキタイプもわからない。構築戦と違って相性差や個別の戦術、ビッグイニング(決定的なターン)もあまりないという苦労続き!
今回は全ターンの全プレイを記録し、あとで配置し直す、という方法をとりましたが、慣れてくるとどこを省けばいいのかが見えてくるのでしょう。また機会があれば、やってみたいと思います!
長文失礼しました。
三連休真ん中の日曜日。千葉市民会館には44名のドラフトジャンキーが終結した。
フォーマットは一昨日発売されたばかりの「M11」によるドラフト2回各三回戦と、トップ8によるドラフトシングルエリミネーション。
基本セットらしさと強力なカードを併せ持つ「M11」は、初心者から玄人まで様々な遊び方のできる良セットだ。
今回は、決勝に残った8名から、世界選手権2006優勝者、「魔王」こと三原槙仁のピックを見てみよう。
<1パック目>
1《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》
他の候補《縮退/Diminish》
「M10」で初登場以来、リミテッドで活躍し続ける良クリーチャー。
2《リリアナの死霊/Liliana’s Specter》
他の候補《雲の十字軍/Cloud Crusader》
続けて黒い飛行戦力をピック。
3《竜髑髏の山頂/Dragonskull Summit》
他の候補《目潰しの魔道士/Blinding Mage》《蒼穹のドレイク/Azure Drake》
カードで色を伸ばすのではなく、ランドによる安定を選んだ。筆者としては《蒼穹のドレイク/Azure Drake》から青黒飛行ビートを狙って行きそうなものだが。
4《突き刺す苦痛/Stabbing Pain》
強い除去ではないが、コンバットトリックにも使えるため点数はそこそこ。
5《破門/Excommunicate》
早くも黒のないパックが登場。仕方なく白の優良除去。
6《精神腐敗/Mind Rot》
他の候補《定業/Preordain》
7《湾口の海蛇/Harbor Serpent》
1パック目ということもあり、単純に点数の高いカードをピック。青相手の試合では一枚で完封できることもある、強力なクリーチャー。
8《大将軍の斧/Warlord’s Axe》
9《男爵領の吸血鬼/Barony Vampire》
10《魔術師の金庫/Sorcerer’s Strongbox》
11《石のゴーレム/Stone Golem》
1周して戻ってきた。デッキに入らないカードではないため、ラッキーなピックと言える。
12《秘本掃き/Tome Scour》
13《ゴブリンの長槍使い/Goblin Piker》
14《スズメバチの一刺し/Hornet Sting》
1パック目終了時点で黒は確定。
しかし、上がファーストピック《ナントゥーコの影/Nantuko Shade》から黒に突き進んでおり、危険な状況に見える。
<2パック目>
1《グレイブディガー/Gravedigger》
他の候補《目潰しの魔道士/Blinding Mage》《セラの天使/Serra Angel》《復讐に燃えたアルコン/Vengeful Archon》
やけに白の強いパック。個人的な印象では、「M11」では1パックの中に特定の色が固まることが多い気がする。序盤のピックではシグナルを深読みしすぎず、自分のデッキに入るカードを集めた方がいいだろう。
2《雲の精霊/Cloud Elemental》
他の候補《嵐潮のリバイアサン/Stormtide Leviathan》《棍棒のトロール/Cudgel Troll》
ここで青へ。
3《黒騎士/Black Knight》
他の候補《稲妻/Lightning Bolt》《精神腐敗/Mind Rot》
この時点で赤についてはランドしかないため、強力な黒のクリーチャーを優先。
4《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》
他の候補《サイクロプスの剣闘士/Cyclops Gladiator》
2枚目のバンシー。シグナルが下に伝わっている証拠だ。しかし、黒の強力レアを上に送る結果となった。
5《グレイブディガー/Gravedigger》
他の候補《闇の後見/Dark Tutelage》
これも2枚目。
6《血の座の吸血鬼/Bloodthrone Vampire》
他の候補《墓場からの復活/Rise from the Grave》
《グレイブディガー/Gravedigger》との相性もいい、軽量クリーチャー。
7《血の署名/Sign in Blood》
他の候補《魔性の教示者/Diabolic Tutor》
8《聖句札の死者/Phylactery Lich》
ワンチャンス、ゲームを決めてくれる一枚。
9《焼却/Combust》
ナイスサイドカード
10《スズメバチの一刺し/Hornet Sting》
11《墓暴き/Disentomb》
12《ゴブリンの長槍使い/Goblin Piker》
13《狩人の饗宴/Hunters’ Feast》
14《ドラゴンの爪/Dragon’s Claw》
タッチカラーを模索するも、決め手となるカードはない印象。
この時点では青に絞られたかに見え、サイドから赤を追加してもよさそうな感じ。
<3パック目>
1《破滅の刃/Doom Blade》
他の候補《模範の騎士/Knight Exemplar》《組み直しの骸骨/Reassembling Skeleton》
骸骨は《血の座の吸血鬼/Bloodthrone Vampire》とのコンボが強力。しかし、確定除去には敵わない。
2《グレイブディガー/Gravedigger》
3枚目。
3《放蕩紅蓮術士/Prodigal Pyromancer》
他の候補《稲妻/Lightning Bolt》《夜の子/Child of Night》
ここで赤の強力カードが2枚登場。上二人は赤をやっていないということであり、これからの強力カードを期待できる。3パック目で流したはずの色が溢れてくるのは、苦しいドラフトの中でたまにあること。見た瞬間ピックしていたのが印象的だった。
4《夜の子/Child of Night》
5《躁の番人》
他の候補《突き刺す苦痛/Stabbing Pain》
アーティファクト破壊は貴重である。
6《突き刺す苦痛/Stabbing Pain》
他の候補《血の峠の狂戦士/Berserkers of Blood Ridge》
7《強迫/Duress》
他の候補《チャンドラの吐火/Chandra’s Spitfire》
全体的に呪文の性能が高い「M11」では、強力なカード。
8《秋の帳/Autumn’s Veil》
悩みつつも他にとるものもなく。
9《朽ちゆく軍団/Rotting Legion》
戦線を支える巨大生物。
10《焼却/Combust》
2枚目。青及び白とのマッチアップで効果を発揮するだろう。
11《冥界の恐怖/Nether Horror》
この順目でとれるのはラッキー。
12《野生の喚起/Wild Evocation》
13《聖なる力/Holy Strength》
14《狩人の饗宴/Hunters’ Feast》
タッチ色を決めるタイミングが印象的だった。しかしながら、それほど赤の強力カードはなく、デッキとしては「早くドミニオンがやりたい」レベルだそうだ(会場には人気ゲーム「ドミニオン」の卓が立っており、ドロップした人たちの楽しみとなっている)。
<デッキ>
生物(15)
1《夜の子/Child of Night》
1《血の座の吸血鬼/Bloodthrone Vampire》
1《黒騎士/Black Knight》
1《リリアナの死霊/Liliana’s Specter》
1《男爵領の吸血鬼/Barony Vampire》
1《放蕩紅蓮術士/Prodigal Pyromancer》
1躁の番人
3《グレイブディガー/Gravedigger》
2《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》
1《冥界の恐怖/Nether Horror》
1《石のゴーレム/Stone Golem》
1《朽ちゆく軍団/Rotting Legion》
呪文(8)
2《突き刺す苦痛/Stabbing Pain》
1《血の署名/Sign in Blood》
1《精神腐敗/Mind Rot》
1《魔術師の金庫/Sorcerer’s Strongbox》
1《大将軍の斧/Warlord’s Axe》
1《強迫/Duress》
1《破滅の刃/Doom Blade》
土地(17)
1《竜髑髏の山頂/Dragonskull Summit》
16基本地形
3枚の《グレイブディガー/Gravedigger》と2枚の《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》が強力な黒ビートダウン。残念ながら決め手となるレアも、強力なシナジーもない。それでも綺麗なマナカーブにまとめ、途切れなく戦線を保てるデッキに仕上げた。
準々決勝
三原槙仁(黒t赤速攻)VS須藤琢夫(黒青コントロール)
Game1 先手須藤 お互いマリガン無し
須藤の《血の座の吸血鬼/Bloodthrone Vampire》に対し、三原も《夜の子/Child of Night》をプレイし、これは互いが相討ちとなる。その後も、三原が《リリアナの死霊/Liliana’s Specter》をプレイすれば、須藤は《予感/Foresee》でアドバンテージを回復する。
シーソーゲームは続き、三原の《グレイブディガー/Gravedigger》から《夜の子/Child of Night》を回収、さらに《朽ちゆく軍団/Rotting Legion》というプレッシャーに対して、須藤は《朽ちゆく軍団/Rotting Legion》を《暗殺/Assassinate》、《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》を《マナ漏出/Mana Leak》と一歩も引かない。
7ターン目、須藤は長考の果てに《リリアナ・ヴェス/Liliana Vess》をプレイ。ディスカード能力で三原から《破滅の刃/Doom Blade》を奪う。返しに三原は《リリアナ・ヴェス/Liliana Vess》にアタックして忠誠値を減らし、再びの《グレイブディガー/Gravedigger》で《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》を回収。
続く8ターン目、須藤は《リリアナ・ヴェス/Liliana Vess》のディスカード能力を起動。しかし、残る忠誠値は3で、三原のアタックを考えると、次のターンにサーチは出来ない。「失敗した(このターンでサーチすべきだった)」と軽くつぶやきつつも《氷の牢獄/Ice Cage》を《夜の子/Child of Night》にプレイし、《冥界の恐怖/Nether Horror》をプレイ。返しに三原は《リリアナ・ヴェス/Liliana Vess》にアタックして忠誠値を1にへらしつつ、《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》をプレイ。
須藤は最後までこれを除去できず、圧敗。須藤の手札は三原の黒い軍勢の前に無力な《破滅の刃/Doom Blade》。
須藤0-三原1
Game2 須藤は後手を選択 共にマリガンなし。
三原の《リリアナの死霊/Liliana’s Specter》を須藤が《マナ漏出/Mana Leak》してゲームスタート。返しに須藤は帰ってきた知恵の蛇こと、《巻物泥棒/Scroll Thief》をプレイ。三原は《放蕩紅蓮術士/Prodigal Pyromancer》を置いてみるが、須藤の軍勢はいずれもタフネスが高い。須藤は悠々とアタックして追加ドローを得つつ、サイドカードである《沼の略奪隊/Bog Raiders》をプレイする。
このクロックに対抗すべく三原も《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》をプレイするが、須藤は《囁き絹の外套/Whispersilk Cloak》をプレイし、《巻物泥棒/Scroll Thief》に装備してアタック。クロックとアドバンテージを揃えつつ除去できない、強力生物の誕生だ。三原は二枚目の《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》をプレイし、ダメージレースへと持ち込む。
須藤は《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》の片方を《暗殺/Assassinate》しつつ、《男爵領の吸血鬼/Barony Vampire》をプレイ。三原は7ターン目にも関わらず土地が4枚で止まっており、一気に展開できない。
ここでライフは三原7に対し須藤7。先手である分、何もなければ《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》と《放蕩紅蓮術士/Prodigal Pyromancer》により、三原が殴り勝つこととなる。しかし、須藤はここで弱くなった変異種である《水の召使い/Water Servant》をプレイ。
次ターン、三原は《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》でアタックしつつ《黒騎士/Black Knight》をプレイ。須藤のライフを4とし、2マナを残してターンを渡す。
何かあるのか、須藤はしばし考えるが《囁き絹の外套/Whispersilk Cloak》を《水の召使い/Water Servant》に装備してアタック。
三原の手に対抗策はなく、須藤勝利。
須藤1-三原1
Game3 三原先手 両者マリガンなし
三原の《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》に対し須藤が《予感/Foresee》という重い立ち上がり。三原は《黒騎士/Black Knight》を追加するも、須藤は《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》をしっかり《暗殺/Assassinate》しつつ《臨海の護衛/Maritime Guard》プレイ。《石のゴーレム/Stone Golem》に対しては《組み直しの骸骨/Reassembling Skeleton》と盤面を膠着させる。
三原はこの状況を打開すべく《グレイブディガー/Gravedigger》で《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》を回収するが、須藤は《沼の略奪隊/Bog Raiders》と《男爵領の吸血鬼/Barony Vampire》をプレイして、数で押すプランに以降。
8ターン目、三原の《黒騎士/Black Knight》アタックを須藤は複数ブロック。《沼の略奪隊/Bog Raiders》と《黒騎士/Black Knight》が相打ちに。三原は《吠えたけるバンシー/Howling Banshee》をプレイ。ライフは三原11の須藤11というイーブン。
次なる9ターン目、三原の全突撃に対し、須藤は《破滅の刃/Doom Blade》で《石のゴーレム/Stone Golem》を除去。この損失を埋めるべく、三原は《グレイブディガー/Gravedigger》から《黒騎士/Black Knight》回収してプレイ。
盤面が三原優勢へと傾く中、須藤は《リリアナ・ヴェス/Liliana Vess》をプレイして、「あるカード」を山札のトップへ。
三原はエンドに《突き刺す苦痛/Stabbing Pain》で《臨海の護衛/Maritime Guard》を寝かせ、次のターン、プレイヤーに対して全軍突撃全。須藤のライフを1まで追いこむ。
さらに三原は《墓暴き/Disentomb》で《グレイブディガー/Gravedigger》を回収しつつ、手札から躁の蛮人をプレイして、勝利を決定づけようとする。
返しのターン、須藤は先ほどサーチしたカードをそのまま戦場へ。
《白金の天使/Platinum Angel》。
さらに、須藤は有り余る手札とマナから、《囁き絹の外套/Whispersilk Cloak》をプレイする。
……躁の蛮人さえ、さっきのターンに出さなければ!
三原、天使への《囁き絹の外套/Whispersilk Cloak》装備を防げず、そのまま敗北。
須藤2-三原1
決勝戦
谷口雄亮(緑赤ビッグマナ)VS須藤琢夫(青黒中速コントロール)
三原を下した須藤が決勝へ。
Game1 首藤先攻。 須藤1マリガン、谷口キープ。
初動は須藤の《臨海の護衛/Maritime Guard》に対して谷口《エルフの大ドルイド/Elvish Archdruid》。須藤はさらに《マーフォークの君主/Merfolk Sovereign》をプレイし、強化された《臨海の護衛/Maritime Guard》でアタック。対する谷口は《大蜘蛛/Giant Spider》をプレイし、戦場を固めようとする。
須藤は更に《冥界の恐怖/Nether Horror》で攻勢に出るが、谷口は《耕作/Cultivate》と《寺院の鐘/Temple Bell》で着々とマナベースを構築し、ビッグマナ勝負へと盤面を移行させる。
6ターン目、須藤のアタックで《冥界の恐怖/Nether Horror》と《大蜘蛛/Giant Spider》が相討ち。谷口は《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》をプレイしつつ《溶岩の斧/Lava Axe》。ライフが首藤13、谷口14と逆転する。
7ターン目、須藤は《マーフォークの君主/Merfolk Sovereign》と《臨海の護衛/Maritime Guard》でアタック。谷口は君主を《エルフの大ドルイド/Elvish Archdruid》で強化された《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》でブロックして相打ちとする。
須藤、「あ、ミスった」と苦笑。大ドルイドによる強化を失念していたらしい。気を取り直して《水の召使い/Water Servant》プレイ。
谷口は返しに《稲妻/Lightning Bolt》を《水の召使い/Water Servant》に。しかし、死なない。谷口もまた「ミスった」と呟く。こちらもタフネスを3と見間違えていたらしい。仕方なく、《燃えさし運び/Ember Hauler》を起動し、無理矢理《水の壁/Wall of Water》を除去。
8ターン目、首藤は《占いフクロウ/Augury Owl》しつつ、《リリアナ・ヴェス/Liliana Vess》でディスカードを強制。谷口の手から《森/Forest》が落ちる。 谷口が握りしめているのは《火の玉/Fireball》。土地は9枚あるが、須藤のライフは二桁。PWを潰せる生物もいないため、《火の玉/Fireball》を《リリアナ・ヴェス/Liliana Vess》に。
9ターン目、須藤は《冥界の恐怖/Nether Horror》プレイ。谷口は《棍棒のトロール/Cudgel Troll》と《斑の猪/Brindle Boar》を展開。
10ターン目、須藤は《泥沼病/Quag Sickness》で《棍棒のトロール/Cudgel Troll》を除去。さらに《精神腐敗/Mind Rot》で谷口の手札を攻める。谷口は《チャンドラの憤慨/Chandra’s Outrage》で《冥界の恐怖/Nether Horror》を除去しつつ生き残ったクリーチャーでアタック。お互い《寺院の鐘/Temple Bell》でドローを続けているため、脅威が途切れてくれない。
さらに、須藤は《リリアナの死霊/Liliana’s Specter》プレイし、《エルフの大ドルイド/Elvish Archdruid》を《暗殺/Assassinate》。二連続で土地を引いてしまった谷口は、《寺院の鐘/Temple Bell》から無理矢理《針刺ワーム/Spined Wurm》を持ってきてプレイ。
ここで須藤が《予感/Foresee》すると、4枚の中にしっかりと《囁き絹の外套/Whispersilk Cloak》と《白金の天使/Platinum Angel》のコンボが!
しかし、マナの関係で、その成立は次のターンに持ち越されることに。須藤はひとまず《男爵領の吸血鬼/Barony Vampire》と《囁き絹の外套/Whispersilk Cloak》をプレイし、エンド。
次のドローに谷口は思わず「来た」と喜ぶ。それは《紅蓮地獄/Pyroclasm》。
か弱い生物が一掃され、場には谷口の巨大生物だけが残る。
次のターン、須藤は《白金の天使/Platinum Angel》をプレイし、《囁き絹の外套/Whispersilk Cloak》をすぐに装備。
「あれ?」
谷口、《寺院の鐘/Temple Bell》を起動するが、解決策はなく。
谷口0-須藤1
Game2 谷口先攻 谷口1マリガン。須藤は悩みつつもキープ。
谷口は《燃えさし運び/Ember Hauler》からビートダウン体勢。須藤が放つ《難題のスフィンクス/Conundrum Sphinx》《冥界の恐怖/Nether Horror》という脅威を2枚の《チャンドラの憤慨/Chandra’s Outrage》で退かし、ライフを10まで削る。須藤はたまらず《燃えさし運び/Ember Hauler》を《暗殺/Assassinate》。レスポンスでショック能力が起動され、須藤のライフはわずか8。
戦場が綺麗になったところで、谷口が追加した《棍棒のトロール/Cudgel Troll》を須藤が《取り消し/Cancel》。返しのメインで須藤が《白金の天使/Platinum Angel》を出すも、谷口は躁の蛮人でこれを破壊。
さすがにこれ以上の脅威はないか、と思いきや、須藤は《嵐潮のリバイアサン/Stormtide Leviathan》をプレイ。盤面は完全に須藤有利に。
返しで谷口は《針刺ワーム/Spined Wurm》を出してみるが、リバイアサンの前では木偶の坊。
続いて須藤は《占いフクロウ/Augury Owl》《リリアナの死霊/Liliana’s Specter》《組み直しの骸骨/Reassembling Skeleton》と一気に展開する。リバイアサンが殴って、ライフは須藤8、谷口12。
続く10ターン目、谷口は満を持して8点《火の玉/Fireball》を須藤に撃ち込む。
しかし、須藤の手には《マナ漏出/Mana Leak》が。
谷口0-須藤2
LMC#284 優勝者は、須藤琢夫!
……ということで、初めてカバレージらしきものを書いてみました。
めちゃくちゃ難しいですね。一本あたり観戦含めて約2時間半と、結構な時間がかかってしまいました。
特に「カードが発売されたばかりの限定戦」だったため、カード名もデッキもアーキタイプもわからない。構築戦と違って相性差や個別の戦術、ビッグイニング(決定的なターン)もあまりないという苦労続き!
今回は全ターンの全プレイを記録し、あとで配置し直す、という方法をとりましたが、慣れてくるとどこを省けばいいのかが見えてくるのでしょう。また機会があれば、やってみたいと思います!
長文失礼しました。
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