クアラルンプールにつづいてジャンドの海となったブリュッセル。
 赤系もジャンドも喰えるとあって神話レア大量投入のバントも活躍しました。

 さっそくバントを回してみたのですが、安定したブン回りと息切れという、見た目通りのデッキでした。
 アドバンテージをとれるカードは少ないので、ジャンド側としては「死の印」を3~4枚とり、デカブツを丁寧に除去できれば勝ち。バント側としては、除去されないかコンマジが刺されば勝ち。という、中々男らしいゲームになるようです。

 優勝は、瀝青破とランパン不在のヒルジャンド。
 私のような瀝青破の不確定性を嫌う人間には、一番良さそうです。
 このレシピの優位性は、安定にあります。
 非常に王道で、正攻法。それ故、奇策に弱く、オーバーキルということがありません。同キャラだとワンミスで死亡したり、相手のトップデッキから負けたりします。 

 次に、オランリーフを投入し、サイドから鹿と狩りの達人を投入するタイプ。
「決まれば強い」のですが、それならば突き詰めてAKKAさんのレシピにした方が安定するでしょうし、メタ的にもいけそうな気がします。
 ただ、それと比べても捨てがたい優位性は、サイド後に相手が対応すべきカードが増えること。様々な種類のフィニッシャーを使い分けることで、ラストの「4点」を削りやすくなっています。

 三つ目は、瀝青破4枚投入の、シンプルなジャンド。
 ヤソオカレシピの「調整」を基に戻した、プレーンなタイプです。
 ジャンドらしくブン回るし、ジャンドらしく事故る。
 現在のどんなメタでも勝ち越しを狙える、弱点のないデッキです。

 四つ目は、夜鷲搭載のジャンド。
 これまでもたびたび見かけたのですが、上位に食い込んでくるとは思いませんでした。特徴は、6マナ以上のカードの不在と、5マナ圏のカード枚数(5枚)。
 これにより、優勝レシピとは違う意味での安定性を持っています。
 夜鷲は同キャラ、ナヤ、同盟者、赤単相手の序盤で活躍し、ギャンコマによるゆっくりとしたフィニッシュを助けてくれます。ミシュラランドの枚数調整も含め、興味深いレシピです。

 最後は、いかにも「使い手好み」にチューンされたジャンド。
 タップインを嫌って9枚になっていたり、ドラゴンと瀝青破が1枚だったりと、手になじむように弄られた様子がわかります。サイドは赤単を強く意識。ここまで来るにはある程度当たり運があったのではないかと思います。

 個人的には優勝者のジャンドが一番クセがなくて好きです。

コメント

bun
2010年3月29日20:49

こんばんは。
僕もブリュッセルの結果を見て、色々感じるところがあったので、大変参考になりました。

個人的にはベスト8に残っていたバントがなぜ勝てたのかが、良く解りません。
土地が27枚(うち7枚はミシュラランドですが)の上にマナ生物が12枚(!)
これをビートとは考えずに《数多のラフィーク/Rafiq of the Many(ALA)》《最高の時/Finest Hour(ARB)》を利用したコンボデッキだと思えば、解る様な気がしますが・・・。

>《瀝青破/Bituminous Blast(ARB)》
僕もあまり好みではありません。
僕の場合は、扱いが難しくて、扱い切れないと言った方が正確ですが。

《瀝青破/Bituminous Blast(ARB)》に限らず、続唱全般にランダム要素があるために、プレイする前に色々とプランを立てないといけないので、難しいですね。

cramcram
2010年3月31日20:20

bunさん>
 バントは回してみると結構な強さです。
 悪斬、ジュワー、茨異種、RWM、ラフィーク、聖遺などが3~4ターン目に出て、これをどかしてもほぼ確実にもう一体と「最高の時」で二桁のライフを持って行かれます。
 ジャンド側はメインに5~6枚(終止・パルス)の単体除去でこれに対抗しなければならず、瀝青破も腐るため、かなり辛いです。
 ジャンドはサイドから単体除去を増量しますが、それでもせいぜい確定8枚+瀝青破4枚が最大値。これに対してバントは4枚のコンマジを投入してきます。
 このデッキが増えるようなら、ジャンドとしては、サイドにボーラスの奴隷や、連鎖反応などのトリックを入れるべきでしょう。
 ナヤが「アドバンテージ」「装備品」でジャンドを殺したように、バントは「ファッティ」「エンチャント」でジャンドを殺したわけです。
 ちなみに、ベスト8に残った理由は、多くのデッキが除去をマナクリーチャーに使ってしまったことにあるでしょう。
 シングルエリミではデッキバレしていますので、ジャンド側としては決め技にだけ除去を使うことで勝率が格段に上がったのだと思います。

bun
2010年3月31日22:04

>デッキバレ
この部分はかなり大きいですね。
MTGプレイヤーたるもの《極楽鳥/Birds of Paradise(M10)》を見たら即、焼き鳥にしたがるものですが、実際にリストを見てしまうと、マナ生物を焼いている場合では無い訳で。
GPのベスト8に残ってしまった事でバント側も情報戦での優位がなくなってしまった訳で、一工夫欲しいところですね。
ジャンド側の単体除去には大量のマナのバックアップを受けて《司令官の頌歌/Marshal’s Anthem(WWK)》が強そうですが、全体除去を回避するのは難しいですね・・・。

cramcram
2010年3月31日22:34

bunさん>
 全体除去回避には、サイドからの不屈の随員を増やすことになるんでしょう。
 使ってみるとマナは思ったより伸びてくれないので、アンセムは入って1枚かもしれません。作成者は「5枚目の悪斬」であるアンセムより、ジュワーや茨異種の除去耐性をとっており、一ターンでも早く殴りたいデッキとしては、理にかなっているように見えます。
 個人的には一工夫するとしても、ジュワーが増えたり、地盤の際をサイドにとったり、程度かなあと思います。
 

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